市川市の葬儀の服装マナー 初めての葬儀でも安心できる確認項目

市川市で初めてご葬儀に参列するとき、「この服装で失礼にならないだろうか」と不安に思う方は少なくありません。ふだんの生活では喪服にふれる機会が少ないため、何をどこまで整えればよいのかが分からず、迷ってしまうのは自然なお気持ちです。

この記事では、市川市でご葬儀に参列するときに役立つ服装の考え方を、場面(通夜・告別式・弔問)ごとに整理します。あわせて、喪服の種類、小物の整え方、季節やお子さま連れ、遠方からの参列の工夫もまとめました。服装の基本を先に知っておくと、急なお知らせのときも落ち着いて行動しやすくなります。

著者|中野

藤井祭典

市川市で50年、地域の皆さまに寄り添ってきました。 “小さな葬儀社だからこそ、小さなところまで気づける”運営を続けています。
その現場感のある知見をもとに、市川市を中心とした葬儀に関する情報をを分かりやすくお伝えします。

目次

ご葬儀の服装で大切なのは、故人さまとご家族へ、静かに敬意を示すことです。市川市に限って特別な決まりがあるわけではありません。基本は、黒を基調とした落ち着いた装いにそろえることです。

ただし、ご葬儀は宗教や会場の方針で流れが変わることがあります。案内状や連絡で「平服で」と指定がある場合もあります。迷うときは、まず指定があるかどうかを確認すると安心です。

服装を決める前に確認する3つ

  1. 案内や連絡で「平服」などの指定があるか
  2. 自分の立場は「喪主・ご家族」か「一般参列者」か
  3. 参列するのは「通夜」か「告別式」か「弔問」か

通夜・告別式・弔問の違い

通夜・告別式・弔問は性質が異なるため、服装の丁寧さにも少し違いが出ます。とはいえ、最近は通夜でも喪服で参列する方が増えているため、準備ができる場合は喪服を選ぶほうが安心です。

三つの場面の違い

名称内容服装の目安
通夜故人さまと過ごす夜のお別れの場(多くは夜に行われます)準喪服が安心(指定がある場合は略喪服も)
告別式火葬前に行う儀式。参列者も最も丁寧さが求められます黒一色の準喪服(ブラックフォーマル)
弔問自宅などへお悔やみを伝えに伺うこと普段着より落ち着いた服(濃い色、控えめ)

突然のお知らせで準備が間に合わないこともあります。近しい方が突然に亡くなる、というのはあり得ないことではなく、急いで参列準備をする場面は珍しくありません。そうした背景もあり、服装で迷う方が多いのが現実です。

立場ごとの服装の目安

立場主な場面服装の目安
喪主・ご家族通夜・告別式黒の礼服(ブラックフォーマル)を基本に整える
一般参列者通夜・告別式準喪服(黒のスーツ・ワンピース)を基本にする
弔問自宅など濃い色で落ち着いた服(派手な柄や明るい色は避ける)

迷うときは、「自分は招く側か、招かれる側か」「参列する場面はどれか」を基準にすると、服装が決めやすくなります。

喪服の種類と選び方

喪服は大きく三つに分かれます。一般参列者は、準喪服(ブラックスーツ・ブラックフォーマル)が標準です。案内で「平服」と言われた場合は、略喪服(濃い色のスーツなど)で参列することもあります。

喪服の種類

種類主な立場よく使う場面
正喪服喪主・ご家族(立場が近い方)より格式が求められる場面
準喪服一般参列者・親族通夜・告別式で広く使われる
略喪服友人・仕事関係など急な通夜、弔問、「平服」指定のとき

黒い礼服が手元にない場合は、濃紺や濃い灰色のスーツを選び、白いシャツ(または白に近い落ち着いた色)と黒い靴で全体を整えます。大切なのは「目立たないこと」と「清潔に見えること」です。

男女別:最低限そろえたい基本

区分足元注意点
男性黒のスーツ+白シャツ+黒ネクタイ黒の靴、黒の靴下光る小物(ネクタイピン等)は避ける
女性黒のワンピース・スーツ(肌の露出が少ない形)黒の靴、黒のストッキング強い香り、派手なメイクは控える

小物・かばん・靴の選び方

服装が整っていても、小物が目立つと全体の印象がぶれてしまいます。小物は「黒」「光らない」「装飾が少ない」を合言葉にそろえると、迷いにくくなります。

小物の例(持っていくと安心)

  • 黒くて光沢の少ない靴(エナメルは避ける)
  • 黒いかばん(大きな金具、目立つロゴは避ける)
  • 白か黒のハンカチ(柄は控えめ)
  • 数珠(仏式の場合。ない場合は無理に借りず、静かに手を合わせる)
  • 雨の日は黒や濃い色の傘(大きな柄は避ける)

避けたい例(目立ちやすいポイント)

  • 白や明るい色のバッグ、派手な柄のストール
  • 大ぶりのアクセサリー、強く光る時計
  • 香りの強い香水、ラメ感の強いメイク
  • 音が目立つ靴(ヒール音が強いものなど)

「何が正解か」よりも、「控えめで、場になじむか」を基準に考えると、選びやすくなります。

香典と袱紗(ふくさ)の扱い

袱紗とは、お葬式の香典(金封)を包み、相手への敬意と丁寧さを示すために使う布のことです。

香典は、ご家族へのお悔やみの気持ちを形にしたものです。受付で慌てないように、家を出る前に「香典袋・袱紗・筆ペン」を一つにまとめておくと安心です。

香典の持ち方

  • 香典袋は袱紗に包み、かばんの取り出しやすい場所に入れる
  • 受付では、袱紗から香典袋を静かに取り出して渡す
  • 表書きが相手側に正面になる向きで差し出す

袱紗が手元にない場合は、香典袋をそのまま持つよりも、目立たない布やケースで包んでおくと、より丁寧に見えます。まずは受付で落ち着いて渡せる形を優先しましょう。

市川市周辺の気温の目安

市川市は東京湾に近く、夏は蒸し暑く、冬は冷え込む日もあります。体調を守りながら参列できるように、季節に合わせて「見た目は落ち着いたまま、無理なく調整できる工夫」を用意すると安心です。

季節体感のポイント服装の工夫
暑さと湿気で疲れやすい通気性のよい肌着で調整し、移動中は上着で温度を調整する
冷えで体力を消耗しやすい黒や濃紺のコートで防寒し、式場に入る前に脱ぐ
雨の日足元が冷えやすく、汚れやすい替えのストッキングや靴下を持つ。タオルを一枚入れる

お子さま連れの場合の服装

お子さまは大人のように正喪服まで整えなくても大丈夫です。大切なのは、落ち着いた色で清潔に見えることと、無理をさせないことです。

  • 制服がある場合は制服
  • 制服がない場合は、白いシャツ+黒・紺のボトムが基本
  • 幼いお子さまは動きやすさと体調を優先し、暗めの色でまとめる

遠方から来る場合(忘れ物を減らすコツ)

遠方から参列するときは、移動だけで疲れやすく、当日の準備も慌ただしくなります。前日に「一式」をまとめておくと、忘れ物が減り、気持ちにも余裕が出ます。

  • 礼服一式(服・靴・靴下・ストッキング)を一つの袋にまとめる
  • 香典袋・袱紗・数珠・ハンカチを小さなポーチにまとめる
  • 式場の住所と開始時間を、家族の連絡先と一緒にメモしておく

藤井祭典では、ご遺族様に対しても参列者様に対しても、参列前の不安(服装や持ち物、当日の流れ)について、状況に合わせてご案内しています。気になる点がある場合は、早めに確認すると当日が落ち着きます。

当日の確認ポイント

出発前は、次の項目だけでも確認できると安心です。全部が完璧でなくても、落ち着いた気持ちで参列することが一番大切です。

出発前のチェック

  1. 服・靴・靴下(ストッキング)がそろっているか
  2. 香典袋・袱紗・数珠・ハンカチが一つにまとまっているか
  3. 式場の場所と開始時間を家族で共有できているか
  4. 雨天時の移動手段(傘、上着、替えの小物)を用意したか

数珠や袱紗を忘れてしまっても、参列そのものを控える必要はありません。まずは故人さまとご家族に敬意を向け、静かにふるまうことが最も大切です。

よくある質問

「平服で」と言われました。黒い礼服は必要ですか?

「平服」は、普段着の意味ではなく、略喪服(濃い色のスーツなど)を指すことが多い言い回しです。迷う場合は、黒の準喪服があるときはそれを着るほうが安心です。

ネクタイピンや光る時計は付けてもよいですか?

小さくても光が目立つことがあります。基本は外して、装飾を減らすほうが落ち着いた印象になります。必要な場合は、できるだけ控えめなものにします。

ストッキングが用意できません。どうしたらよいですか?

可能であれば黒のストッキングが望ましいですが、準備が間に合わないときは、落ち着いた色味のもので代用し、会場で目立たないように整えることを優先します。到着までに購入できる場合は、途中で用意すると安心です。

数珠がありません。参列しても失礼になりませんか?

数珠は持参が望ましい小物ですが、急な参列で用意がない場合もあります。無理に借りたりせず、静かに手を合わせることを大切にしてください。次回以降に備えて一つ用意しておくと安心です。

子どもは喪服が必要ですか?

お子さまは正喪服まで整える必要はありません。制服があれば制服、なければ白いシャツに黒・紺のボトムを合わせ、体調と動きやすさを優先して整えれば問題ありません。

まとめ

この記事では、市川市でご葬儀に参列するときの服装の考え方を、場面と立場に分けて整理しました。基本は黒を基調にし、目立つ要素を減らして、全体を落ち着いた印象に整えることです。通夜・告別式・弔問で迷う場合は、まず指定の有無を確認し、準備ができるときは準喪服を選ぶと安心です。

服装や香典で迷われたときは、一人で抱え込まずにご相談ください。「これで大丈夫だろうか」というお気持ちによりそいながら、藤井祭典が状況に合わせて丁寧にご案内いたします。

監修者|高橋 亮

株式会社ディライト 代表取締役
高橋 亮

葬儀業界専門の集客支援や人材サービスを手がける株式会社ディライト代表。葬儀・供養分野に特化したWebサービス「葬儀の口コミ」「お墓の口コミ」などを運営し、業界のデジタル化を推進している。
著書『後悔しない葬儀とお墓選び』(クロスメディア・パブリッシング)はAmazon冠婚葬祭部門で1位を獲得。
2025年8月26日にはフジテレビ『サン!シャイン』にてコメンテーターとしてテレビ出演。

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